皆さんは、「シーグラス」という言葉を聞いたことがありますか？
あるいは、実際にシーグラスをご覧になったことがありますか？
シーグラスとは、「Sea」+「Glass」、すなわち「海辺に落ちているガラスのかけら」＝「Sea Glass」です。
そして「シーグラスアクセサリー」とは、その海辺で拾ったガラスのかけらを使った「手作りのアクセサリー」のことを言います。
シーグラスを使ったアクセサリーというのは、海外では特別珍しいものではありません。
なぜなら、シーグラスという素材は、作る側にとっても、そしてそれをアクセサリーとして身に着ける側にとっても、極めて魅力的な対象であると捉えられているからです。
しかし、残念ながらこの国では、「シーグラスアクセサリー」というものはあまり人気がありません。
その理由は、まず何よりも、それが「ただのガラスのかけらを材料にしている」ということにあるでしょう。
本物の宝石やパワーストーンなどとは異なり、使われている材料の経済的な価値は、「全く無い」訳です。
また、日本では無名の「ハンドメイドの作品」よりも、有名な「ブランド品」を持つことの方が好まれるということもあるかもしれません。
周りを見渡してみても、手作りのアクセサリーやバッグ、そして服を身に着けている人は、ごく一部という気がします。
やはり、この国では「個性的なもの」よりも「みんなと同じもの」、「流行のもの」に惹かれる人の方が圧倒的に多いのでしょう。
しかし、自らもシーグラスファンである私たちは、そんなことではくじけません。
なぜなら、やっぱりシーグラスは「きれい！」だからです。
そして、こんなにも美しいものが浜辺に落ちていること、さらにそれらが波と時間の力によって「ただのゴミから作られる」ということが、まさに驚異に他ならないからです。
シーグラスは、「立派な存在」ではなく、単なる「存在のかけら」に過ぎません。
同時に、意図して作り上げられた「成果」ではなく、偶然に残された「結果」とも言えるでしょう。
でも、だからこそ一つ一つの表情がすべて異なり、それぞれがまさしく「オンリーワン」として、かけがえのない「静かな輝き」を放っているのです。
それは、シーグラスに魅せられた人たちにとって、まさに「海辺の宝石」に他なりません。
渚美術館では、ぜひ多くの方々に、このシーグラスの素晴らしさを知っていただきたいと思っています。
「アクセサリー」という形を通して。
そして、「欠けてたっていいんだよ」・・・・そんなメッセージと共に。
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シーグラスアクセサリーとは
「シーグラスアクセサリー」とは、ガラス製品の「もう一つのリサイクル方法」と言っても過言ではないでしょう。
普通、不要になったガラス類は資源ゴミとして回収され、様々な工程を経て、再びガラス製品へとリサイクル加工されます。
しかし、すべてのガラス製品が回収されている訳ではなく、中には海や川に投棄され、さらに「かけら」となって浜辺に打ち上げられるものもあります。
それらは、本来「ゴミ」と呼ばれてもおかしくありません。
実際、そう思っている人も少なくないでしょう。
けれども、見る人が見ると、それらのかけらはまさに「海辺の宝石」以外の何ものでもないのです。
波打ち際に落ちている、「ただのガラスのかけら」。
しかし、自然がゴミから作り出した美しい「海辺の宝石」。
それが、シーグラス（Sea Glass）です。
そして、私たち渚美術館のメンバーも、そんなシーグラスに魅せられた人々の一員であることは言うまでもありません。
さて、シーグラスはそのままでも十分愛しく美しく感じられますが、それはシーグラスファンの「独りよがり」と言われてしまえばそれまでです。
そこで、より多くの人々にシーグラスの魅力を知っていただくために、私たちはシーグラスを使ったアクセサリーを製作しています。
不要となったガラスを溶かして「再びガラス製品を作る」のではなく、かけらとなったガラスを「かけらのまま使う」、ガラス製品の「もう一つのリサイクル」です。
浜辺に流れ着くシーグラスには、さまざまな形、大きさ、厚み、色などがあります。
その一つ一つの特徴をどう生かすかが、まさにシーグラス作家としての腕の見せ所と言えるでしょう。
同時に、「どんなに自分が情けなく思えたって、そんな自分を生かす方法は必ずあるんだよ」・・・・それが、このシーグラスアクセサリーに込められた、渚美術館からのメッセージです。
本物の宝石とはまるで比較にならない、傷だらけでボロボロになった小さなガラスのかけら。
そこに、単なる「ゴミ」という観念を超えた「新たな意味」を見出すことができた時、きっと、この行き詰る文明の中で忘れかけていた大切なものが見えてくると信じます。
「シーグラスアクセサリー」とは、シーグラスの再生でもあり、さらにまた、私たちの「心の再生」でもあるのです。
ようこそ、シーグラスワールドへ！
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